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日本の蓄電池産業の現状と今後の方向性

未来を動かす力:日本の蓄電池産業の新たな潮流と当社の展望
現在、世界のエネルギーランドスケープは、脱炭素化の大きなうねりの中で劇的な変革期を迎えています。その中心的な役割を担うのが、再生可能エネルギーの普及とモビリティの電化に不可欠な「蓄電池」です。私たちエナジーヴォルテックスは、この重要な分野で事業を展開する企業として、日本の産業戦略と世界市場の動向を注視し、持続可能な未来の実現に貢献してまいります。
国家戦略と連携し、国内製造基盤の確立へ
日本政府は「蓄電池産業戦略」を掲げ、2030年までに国内で150GWh/年の製造基盤を構築するという明確な目標を設定しています 。この国家目標の達成に向け、経済安全保障基金などを活用した大規模な支援が行われており、すでに120GWh程度の生産基盤が確保される見込みです 。さらに、「戦略分野国内生産促進税制」の導入により、電気自動車(EV)や蓄電池の生産・販売量に応じた税額控除が措置され、国内での投資が強力に後押しされています 。
当社はこれらの政策を追い風と捉え、高品質かつ競争力のある蓄電池の国内生産体制の強化に努めてまいります。
グローバル市場への挑戦と次世代技術へのコミットメント
世界のEV市場は拡大を続けており、2023年には世界で1,000万台以上が販売されました 。一方で、車載用蓄電池の市場シェアは、技術の進歩とともに大きく変動しており、国際的な競争は激化しています 。このような環境の中、政府は2030年までにグローバル市場で2割の製造能力シェアを確保するという目標を掲げています 。
この目標達成の鍵となるのが、次世代電池、特に「全固体電池」です。2030年頃の本格実用化を目指し、官民一体となった開発が加速しています 。トヨタ自動車と出光興産の協業に代表されるように、サプライチェーン全体での連携が活発化しており 、海外でも開発競争が熾烈を極めています 。
エナジーヴォルテックスは、こうした未来の技術動向を常に見据え、研究開発への投資を継続し、市場投入を目指します。また、カナダをはじめとする同志国とのグローバルアライアンスの形成 や、リサイクルの推進、そして「自動車・蓄電池トレーサビリティ推進センター(ABtC)」が担うデータ連携基盤の整備 といった環境整備にも積極的に関与し、サステナブルなサプライチェーンの構築に貢献します。
私たちは、エネルギーの安定供給と環境保全という社会的な要請に応え、革新的な蓄電池技術を通じて、よりクリーンで豊かな未来を創造することをお約束します。
出所:
経済産業省「蓄電池産業戦略の関連施策の進捗状況及び蓄電池を取り巻く主な環境変化について」(2024年11月19日)